技術情報

[インタビュー]兵庫ネクストファーム(トマト)|選果棟の省エネ冷房で40℃超の酷暑を改善、作業環境を快適化

施設情報

「次世代施設園芸導入加速支援事業」の一環として、兵庫県加西市に完成した大規模施設園芸団地。
これらの運営を行うとともに、新しいカタチの農業を価値ある産業として地域に根付かせるため、兵庫ネクストファームは誕生しました。

導入事例インタビュー
「40°Cを超えていた選果棟が圧倒的に涼しくなった。従業員の評判も良く、水滴などの問題も全くない。」

この事例で使われている
ソリューション・製品

  • どの製品がいいのかわからない
  • 全部でいくらになるのか知りたい
  • まず何をすればいいの?
  • なんでもご相談ください

はじめに

今回導入した冷房装置、効果がとても出ているんですが、詳細は後ほどということで、折角の機会なのでまず当社について簡単にご紹介させてもらいます。

さて、農場のあるここ加西市は、もともと温暖な気候と昼夜の温度差も大きいことから、数十年前からトマト栽培が盛んな地域です。そこに国や兵庫県が構想していた『攻めの農業』、つまりオランダ式の施設園芸技術を導入した『次世代施設園芸導入加速化支援事業』がマッチするということで、国のモデル事業としてトマトハウス団地が建設され、管理運営を行う企業として当社が設立されました。
(㈱サラダボウル・㈱東馬場農園・JA兵庫みらい・㈱ハルディンの4社出資)

暑さ対策に課題

その後、次世代施設園芸と謳っている通りいろいろな工夫を取り入れ2015年8月から操業を開始しました。iSiiによる環境制御や、ボイラーによる暖房とCO2発生、潅水設備、遮光・保温カーテンなど。費用との兼ね合いもありまだこれから追加するものも少なくありませんが、徐々に良くしていきたいと考えています。

さてそろそろ実績の話に入ります。操業を開始したのが暑さのピークを過ぎた頃だったので、当初はまだ冷房のため特に何かを設置しているというのはありませんでした。しかし、実際は残暑が厳しく、特に選果棟については酷いときには40℃を超えており、何か手を打たないと次の夏は大変なことになるのが明白でした。

選果棟が暑くなる理由ははっきりしていて、栽培棟のように作物の蒸散による温度低下がないことと、換気窓しかないため、風があまり通らず熱がこもって高止まりしてしまっていたんです。

作物の蒸散効果はあるが、栽培棟でも日中には温度が高くなる

選果棟は夏場40℃を超え、熱中症発生の危険性が高かった

冷房の仕組みが必要

そこで冷房に関して色々と検討しました。スポットクーラーやエアコンなどです。でも結局、天井が高くて、仕切りもないような所を冷やすには小手先のことでは無理で、大きな冷房の仕組みが必要だとわかりました。エアコンだとコストが現実的ではないので、情報交換会などですでに交流のあったいけうちに、比較的安価な、霧を使った冷房システムについて相談したんですね。

そして提案いただいたのが、機械製造工場や体育館などに多く導入されている、大空間冷房システム『COOLJetter®Dome』です。

各種噴霧ユニット(小型~大型)を現場条件に合わせて選定、オーダーメイドの冷房システムを構築する

濡れない霧で大空間を冷房

導入にあたって、やはり温度がどれほど低下するのか?ということと、水を使ったシステムですから出荷するトマトや梱包用資材(段ボール)、人や通路、機器類を濡らすことはないか?という所がポイントになりました。

しかしどちらも、過去の実績(大規模な工場での導入実績や施設園芸分野での環境制御技術など)から問題はないだろうと。技術力の高さも知っていましたし、いけうちの霧で進めることにしました。

その後は技術営業の方が選果棟の設備に合わせ機器選定を行い、当社に最適な仕様でレイアウトを構築。また作業者も一つ所にとどまる場合と、移動しながら作業する場合がありますので、それに対応できるよう送風ファンを首振りさせ広範囲を冷房できるようなど工夫いただきました。結果、導入から現在で3年が経過しましたが、熱中症など暑さによる体調不良は1件も発生せず、高い冷房効果が得られ非常に満足しています。

選果棟では約40名の方が作業を行う。導入後、暑さによる体調不良は0件。非常に涼しい現場になった

  • どの製品がいいのかわからない
  • 全部でいくらになるのか知りたい
  • まず何をすればいいの?
  • なんでもご相談ください

今後のさらなる改善

COOLJetter®Domeを導入して、当初の目的だった選果棟の冷房は十分に実現できていると思います。また使用にあたって資材などが濡れて痛むということもなく、夏場は常時稼働していますがランニングコストも安価にすんでいて、費用対効果としても優れていると感じています。

選果棟の作業者からは「すごく涼しい、あると無いとで大違い」という声や、栽培棟で働く従業員からは「選果棟は涼しいよね、良いよね(こっちにも欲しいですね中村さん?)」という声がやっぱり出ています(笑)。霧にあたるとやはり圧倒的に涼しいので、こちらはこれから要検討です。

簡単ですがいけうちにはこれからも頑張っていただきたい。引き続きどうぞよろしくお願いします。

涼しくなったことで作業効率や精度も向上した

梱包用資材や機械類にも霧による濡れは一切発生していない

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