[簡易事例]ゴミ焼却施設減温塔での排ガス冷却時の結露を予防|クリンカ堆積防止
この事例で使われている製品・ソリューション
- エアー消費量を抑えた省エネ仕様 エアーアシスト スピルバックノズル|ASPBシリーズ
導入の決め手
- エアーアシスト型スピルバックノズルの提案により、水噴霧式排ガス冷却で完全な蒸発を実現。
- 現行ノズルと互換性を持たせることで、既存の噴霧設備をそのまま利用できるようにした。
ユーザーの課題
- あるゴミ焼却施設では、他社製スピルバックノズルを使用して水噴霧による排ガス冷却を行っていましたが、減温塔の内壁に結露が発生し、クリンカ※が堆積していました。これにより、排ガスの流れが妨げられ、設備の運転に悪影響を与えていました。
- 問題の原因は、噴霧粒子の粒径が大きく、水が完全に蒸発しなかったことに加え、スプレーがガスの流れにあおられ、内壁に付着したことでした。
※クリンカ:塔内壁面が濡れた際に、有機物、金属成分、鉱物質の微粒子や溶融物が堆積してできる硬い塊。
いけうちからのご提案
- エアーを使用して従来型ノズルよりも霧の粒子径を小さくすることで、未蒸発の問題を解消しました。従来型ではザウター平均粒子径130μmでしたが、エアーアシスト型では約97μmまで微粒化されています。
- さらに、エアーによって霧の流速が速くなり、霧が分散せず、内壁を濡らさずに排ガスを効率的に冷却できるようになりました。
[上図]CFDシミュレーションによる減温塔内部の様子
導入効果
- クリンカの堆積を解消し、より微粒化された水噴霧により排ガス冷却プロセスの最適化を実現しました。これにより、運転中のトラブルを減少して安定した操業を実現しました。
- 噴霧量を適切にコントロールすることで、より効率的な冷却を可能にしました。また、無駄な水の使用を抑えることで、環境負荷の軽減にも寄与しています。