技術情報

[粉塵対策システム①]ソフトフォグタイプ| 微細な霧で浮遊粉塵を沈降、飛散を抑制

スプレーノズルを使った粉塵対策システム|2種類のラインアップ
    産業用スプレーノズルメーカー霧のいけうちは、ノズルが作り出すさまざまな霧を利用して、粉塵の飛散と舞い上がりを効果的に抑制できる粉塵対策システムを提案しています。

    より個々の現場環境に見合ったシステムを設計しご提案できるよう、当社では主に、浮遊粉塵を沈降させ飛散を抑制する「ソフトフォグタイプ」と、発塵箇所からの粉塵舞い上がりを抑え込む「高流速フォグタイプ」の2種類のラインアップをご用意しています。

    両タイプともインドネシア、タイ、ベトナム、韓国、米国、日本などの発電所や製鉄所に導入され、環境汚染防止と現場労働環境の改善に貢献しています。

    今回はソフトフォグタイプの粉塵対策システムを導入された現場の事例をご紹介します。また次回は高速フォグタイプの事例をご紹介する予定です。

石炭貯蔵所からの浮遊粉塵 飛散問題

発電所や化学プラントでは、石炭貯蔵所内に浮遊する粉塵が屋外へ漏れ出し、風で飛散して近隣住民の生活環境に悪影響をもたらすケースがしばしば発生します。そういった場合は貯蔵所の風上に防風ネット、風下に防塵ネットを設置するなどの対策が取られますが、微細な粉塵の飛散を抑えることは難しいため効果は限定的です。

また対策として電気集塵機を検討されるケースがあります。粉塵除去の有効な方法ですが導入予算が大きくなること、また設置スペースにも課題が出てくること、などの理由から利用できるケースは限られてきてしまいます。その他にも、手軽に散水で粉塵対策を行う、といったことは石炭の保管状態・品質に影響を及ぼしかねず、また多量の水によって現場が泥だらけになり作業環境の悪化が懸念されます。

そういったことから、粉塵対策は行わないといけないが実際に打てる手は少なく、近隣住民からクレームが来た後や、従業員の健康に大きく影響が出た後など、問題が起こってから再度対策を検討するケースが多いのが実情です。

浮遊粉塵を沈降させて飛散を抑制|ソフトフォグタイプ

対策を行うには多くの課題があることがわかりました。そこで、こういった課題を解決し世界中に実績のある、我々の霧を使った粉塵対策システム(一つ目)をご紹介します。

このシステムは敷地外に飛散する粉塵への対処ではなく、そもそも現場を湿潤な状態に保つことで粉塵を飛散させないようにする方法です。具体的にはスプレーノズルから霧を噴霧し、浮遊粉塵を沈降させることで飛散を抑制します。浮遊粉塵の量や現場レイアウトなどから、最適なノズル選定と周辺機器構成および設置レイアウト設計を行い、粉塵対策システムの構築を行います。

お客さまにご準備いただくのは水とコンプレッサーエアーのみです。散水のように周囲を泥水にしてしまうことなく、また電気集塵機と比べ桁違いに安価で、設置個所の制約も少ない一方で、敷地外への飛散量そのものを大幅に低減させることが可能です。

粉塵抑制原理、微細な水粒子の重要性

スプレーノズルで水を微細な霧にして空間に噴射すると、霧(水)の粒子は空間に広がり、やがてゆっくりと落下しながら、浮遊している粉塵に衝突し吸着します。吸着された粉塵は重力で地面に沈降、これが鎮塵の原理です。

重要なのは水を粉塵粒子と同等サイズの水粒子にすること。水粒子が大きすぎると粉塵粒子は水粒子の脇をすり抜けてしまい、吸着されないため鎮塵効果が出ないからです。

霧のいけうちの微粒化技術が生み出した2流体スプレーノズルなら20~50μmの微細な霧(水粒子)を発生させることができるので、効果的に鎮塵を行うことができます。


【噴霧動画】小噴量充円錐ノズルBIMJ

石炭貯蔵所での浮遊粉塵 飛散問題|対策効果

微細な霧の粉塵対策システムを採用いただいた現場では、噴霧開始から10分もたつと微細な霧が天井付近に充満し、ゆっくりと降下を開始します。それに伴い、肉眼で確認できるレベルで浮遊粉塵が鎮まっていきます。

場外への飛散量は大幅に減少し、行政からの指導や付近住民からの苦情はなくなり、また労働環境も改善されたことで現場作業員の健康被害への懸念も解消されました。抜群の効果が出ています。

まとめ|霧のいけうちがご提案する粉塵対策システム|ソフトフォグタイプ

システムの特長
粉塵粒子と同等サイズの霧(ソフトフォグ)を噴霧し、粉塵を沈降させ飛散を効果的に抑制します。
適切なノズルを選定、周辺機器構成と設置レイアウトを設計して最適なシステムをご提案します。
大空間の粉塵対策も可能です。
微細な霧を利用するため、散水のように現場周囲を濡らして汚染することがありません。

ソフトフォグタイプ|微細な霧を発生させるノズル

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