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[事例]セメント工場 石灰石用ロータリードライヤー|緊急散水設備におけるスプレーノズルの最適化

炭素製品を製造するこの現場では、従来からスプレーノズルで燃料油を噴霧し、燃焼後に残る煤を回収するという用途に当社製の充円錐ノズルJJXPシリーズや扇形ノズルVVPシリーズを使用頂いていました(ファーネス法によるカーボンブラック※の製造工程)。
ある時カーボンブラックの色ムラと噴霧粒子の大きさに相関があることがわかり、原料油を噴霧する際にJJXPやVVPよりも細かな粒子を発生させるノズルを用いることで、品質を向上させることはできないか?(品質に直結するきめ細かな煤を生成できないか?)というご相談をいただきました。
※カーボンブラック:反応炉内で原料油を高温ガス内に噴き込み、不完全燃焼させて生成される炭素粒子。カーボンブラック顔料は主にタイヤやゴム製品の補強材として使用され、製品の強度や耐久性を向上させる役割を果たす。

JJXPやVVPといった充円錐ノズル・扇形ノズルは、その内部構造のため噴霧する粒子径がある程度大きくなる特性があります。そのため、より細かな粒子を噴霧するためには空円錐ノズルという微粒化性能に優れた構造を持つノズルから選定する必要がありました。
今回その中でも微粒化に優れ、目詰まりがしにくく、高温環境下でも使用可能(オールステンレス製)な製品として原料油噴霧用ノズルのKKPシリーズを選択し、さらに要求される噴霧角度や使用圧力、噴霧流量が標準品では対応の難しいものだったため特注仕様のカスタム設計で対応しました。