[事例]チーズ工場|濡らさないドライフォグ加湿でチーズ熟成庫の安定した低温高湿環境を実現
[事例]チーズ工場排水処理|固液分離スクリーン室での悪臭を消臭剤噴霧ユニットで緩和・拡散防止


この事例で使われている製品・ソリューション
導入の決め手
- 調湿用途でBIMをご採用いただいており、当社製品の「霧」に対する信頼とイメージをすでにお持ちだったこと。
- 制御ボックスや液加圧タンクを一体化したユニット製品の提案により、システム構築の容易さをご評価いただいたこと。
お客様の課題
あるプロセスチーズ工場では、排水処理施設から発生する悪臭への対応に頭を悩ませていました。
排水を薬品処理や微生物処理で浄化する前に欠かせないのが、排水中の固形物や異物を漉し取る固液分離です。工場では、この前処理を担う装置として傾斜型ウエッジワイヤースクリーンをスクリーン室に設置していました。
左:傾斜式ウエッジワイヤースクリーン装置|右:スクリーン室
しかし、この装置で処理される過程で、排水に含まれる乳脂肪や油脂成分が直接空気と接触し、強い悪臭が発生。やがて工場外にも拡散し、付近住民から苦情が寄せられるまでになってしまったのです。
消臭剤を5分に1回散布すれば一定の効果があることは分かっていましたが、工場は24時間稼働のため、人手で対応することは現実的に不可能でした。そこで、プロセスチーズ製造工程の調湿用途で既に当社の2流体ノズルをご利用いただいていたご縁から、消臭剤自動噴霧についてご相談をいただきました。
いけうちからのご提案
当社は、消臭剤の自動噴霧に最適な噴霧制御ユニット「噴霧車」と、制御アダプター付き2流体ノズル「BIM」をご提案しました。
「噴霧車」は、噴霧制御ボックスと液加圧タンクを一体化したユニットです。ポータブルタイプのため設置工事は不要。100V電源とコンプレッサーエアーを接続するだけで運転を開始でき、置き場所を選ばず柔軟にご利用いただけます。
この「噴霧車」に組み合わせるノズルについては、スクリーン室の規模を踏まえ、BIMを2個設置すれば十分と判断しました。BIMは床面を濡らすことのない微細でソフトな霧を発生させるノズルで、スクリーン室の入口・高さ4mに2個を設置。悪臭の抑制と室外への拡散防止を狙ったレイアウトを設計しました。
左:噴霧制御ユニット 「噴霧車」|右:制御アダプター付き2流体ノズル BIM
左:キャスター付きでポータブル|「噴霧車」制御ボックス操作パネル
あとはBIMと「噴霧車」をエアー・液・パイロットエアー供給チューブで接続すれば準備は完了です。
こうして、短時間のうちに消臭剤自動噴霧システムが完成しました。「噴霧車」の制御ボックスで噴霧時間3秒、繰り返し間隔5分を設定し、あとはスタートボタンを押すだけで自動間欠噴霧運転が始まります。
3秒噴霧・5分繰り返しの自動運転を24時間継続中
導入効果
悪臭は大幅に緩和され、付近住民からの苦情もなくなりました。現在も24時間安定した自動間欠噴霧を続けており、スクリーン室の悪臭対策に大きく貢献しています。