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[インタビュー]福井洋樽製作所さま|紙管・ファイバードラム製造工場|工場の温湿度管理で早出ゼロ、不良が半減以下に

ユーザー紹介

福井洋樽製作所様は、創業70年を迎える紙系容器包材を専門とする製造メーカーです。
ファイバードラムの製造・販売、ボビン紙管の製造・販売、梱包・物流の副資材の設計・卸売など、
紙を扱うメーカーとして、最適な素材と設計で、お客様が持つ課題を解決しています。

インタビュー:代表取締役社長 福井 康人 様

この事例で使われている
ソリューション・製品

  • どの製品がいいのかわからない
  • 全部でいくらになるのか知りたい
  • まず何をすればいいの?
  • なんでもご相談ください

当記事は動画でご覧いただくことができます。

紙製のドラム缶「ファイバードラム」とは

皆さん耳にされたことのない単語だと思うのですが、弊社が製造する「ファイバードラム」は、簡単にいうと紙製のドラム缶です。
フレキシブルにサイズを変えられ、リサイクルが容易、軽量で取り扱いやすく、費用面にも優れるといったメリットを持ち、主に化学・医薬関係の粉体の輸送容器としてご利用いただいています。

紙は生き物、温湿度管理は長年の課題でした

紙を扱うメーカーさんは、みんな同じ悩みを抱えていると思いますが、紙って生き物みたいなもので、温度や湿度などの環境によって伸びたり、縮んだり、割れたり、反ったりします。
私たちが一番困っていたのは「割れ」の問題で、温湿度の管理をしたいというのは、これまで長年の課題でした。

工場の移転に伴って新しい工場では密閉性を担保できるようになり、このタイミングで工場内の温湿度管理ができればと、お声がけさせていただきました。

デモ機を試したところ、すぐに湿度が上がりました

他社とも比較をさせていただいたのですが、持ってきていただいたデモ機を試したところ想像以上の加湿能力があり、私たちが抱えていた「割れ」の問題を改善できると確信できたことが、導入を決めた一番の理由です。

加工時の「割れ」に悩み

ファイバードラムの製造は「紙を巻き取って素管を作る工程」と、「巻き取った素管を折り曲げてフタや底板を圧着する工程」の2つの主要な工程があるのですが、素管が乾燥していると、加工の際に「割れ」が発生してしまいます。
特に折り曲げ時の割れが非常に多く、対応に悩まされていました。

翌朝分の準備ができず、早出対応をしていました

弊社はプッシュ型生産のため、在庫を溜めてから次の工程に進みます。そのため、朝の時点で巻き取った素管が十分に溜まっていない場合、次の工程を動かせません。

前日に巻いておくことができれば良いのですが、前日に巻いた素管は翌朝までに乾燥してしまい、折り曲げる工程で割れてしまうんです。そのため、巻き取り担当のスタッフは当日の早朝4~5時頃に早出出勤をして次の工程のために準備をする必要がありました。

他にも、冷風扇と暖房をつけっぱなしにして帰ったり、床に水をまいて帰ったりするなど、試行錯誤したのですがあまり効果がなく、結局は早出で対応するしかありませんでした。それでも割れが出てしまうような日は、雑巾を使って直接湿らせることでなんとか対応していました。
割れが発生してしまうと、単に直せばいいというものではありません。全数検品をかけたり、ラインを止めて巻き直さなければいけないので、かなりのロスが出てしまうんです。

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早出ゼロ、不良は半減以下、
生産性が上がり、効果を感じています

湿度の制御ができるようになってからは、割れが起因する不良は半減以下になりました。以前は、翌朝の割れを気にして前日に「巻き置き」ができませんでしたが、加湿によって割れを気にせず、前日に「巻き置き」することが出来るようになり、朝の段取り待ちの時間が軽減されたことで生産性が凄く上がりました。懸念だった従業員の早出もゼロになったので、効果があったと感じています。

早朝に一部のラインだけ早出をして作業しているというのは、会社としてもよろしくない状態だったので、従業員満足度という点でも改善が出来て良かったと考えています。

温湿度をセンサーで制御できるから、
秋冬だけの予定が夏でも活躍しています

元々、秋冬に使うために導入したのですが、工場の密閉性を上げたことによって、今度は夏場にクーラーが効きすぎて乾燥してしまうという問題が出てきたんです。夏場でも温湿度を管理する必要がありました。AirAKIは温湿度を見える化し、センサーで自動調節してくれるので、今では夏でも活躍しており、通年使っています。

減価償却も順調です

当初、減価償却を3年6か月で予測していたんですけれども、電気料金が上がっていく中、暖房と冷風扇をつけっぱなしにして帰っていた時と比べて電気代が大きく下がり、秋冬だけではなく夏季にも生産性を改善できた事を加味すると、実際は約2年間の使用でほとんど償却しているのではないかと思います。(2022年8月に納入、取材時は2024年9月)

従業員の風邪予防にも効果?

副次的な効果もありまして、ちょうどコロナ禍の時に導入させていただいたんですけれども、当時は風邪などで酷い時には従業員が半分ぐらい出社ができないということもありました。
導入後は従業員が体調を崩してしまうことも減りましたので、湿度を管理することの大切さを実感しましたね。

AirAKIの導入を終えて

お客さまが望む品質と、メーカーが提供できることの最大公約数が、製品の品質であると考えています。
今回のような作業環境の改善は、生産性や従業員満足度にとどまらず、お客様が求められる品質に対してのメーカー側の回答として、顧客品質を上げることができたと感じています。

また、メンテナンス契約も合わせてお願いすることにしました。
スタッフが仕事を多く抱えている中、設備のメンテナンスまでお願いするわけにもいきませんし、安心してプロに任せられるのは大変ありがたいです。名前がまかせっ霧ですからね、期待しています。
引き続き、現場が困っていることがあったら、製品品質や従業員の満足度を上げるためのお手伝いをしていただけると幸いです。

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