[事例]パーティクルボード工場|逆洗式オートストレーナーで離型剤廃液処理費用を80%削減
[事例]冷却塔 (クーリングタワー)|逆洗式オートストレーナーで冷却用循環水を自動ろ過し、安定操業を支援


この事例で使われている
ソリューション・製品
導入の決め手
- 異物混入による配管詰まりを防ぎ、安定した冷却水供給を維持できること。
- 自動逆洗によって、メンテナンス作業の頻度を抑えられること。
- 冷却水槽への配管詰まりリスクが低減され、安定操業への不安が解消されました。
- 頻繁に行っていた配管メンテナンスの回数が大幅に減少しました。
お客様の課題
あるプラスチック射出成形工場では、冷却塔 (*) を通した循環水で成形機上の金型を冷やしていました。
これは金型の温度を安定させ、プラスチック材料を均一に成形するうえで重要であり、生産サイクルタイムの短縮にも欠かせないシステムです。
しかし風で飛ばされてきた落ち葉やゴミが、冷却塔下部のルーバー付き外気取り入れ口から侵入し、貯留槽に入り込むことが問題となっていました。
左:外気取り入れ口と落ち葉|右:貯留槽に入り込んだ落ち葉
異物が混入した循環水が冷却水槽に送られる過程で配管内に堆積し、水の流れが妨げられることで、安定操業に支障をきたすリスクが生じていたのです。
*)冷却塔(クーリングタワー)とは、気化熱を利用して水の温度を下げ、再び冷却水として循環利用できるようにする装置です。工場や発電所、大型商業施設などに設置され、機械設備の冷却や冷房設備への冷却水供給など、さまざまな用途で広く活用されています。
冷却塔は、上部に設置されたファンで空気を排出し、その流れによって下部から外気を取り込みます。一方、上部から散布された温水は充填材を通って下へと落下しながら上昇する空気と接触し、一部が蒸発します。このときに生じる気化熱によって水の温度が下がり、冷却された水は一時的に下部の水槽に溜められたのち、冷却水槽に送られて再利用されます。
以下のイラストは、冷却塔の外観と内部構造を示したものです。
いけうちからのご提案
当社は、自動逆洗機能付きろ過装置「ARS(逆洗式オートストレーナー)」の設置をご提案しました。
左:ARS-500の外観イラスト|右:稼働中のデモ機(落ち葉をろ過中)
※実機はステンレス製のため、内部構造は外側から確認できません。
ARSは、スクリーンに異物が堆積して生じた差圧を検知し、自動でジェット水流による逆洗を開始するろ過装置です。逆洗が完了して異物が除去され、差圧が解消されると、原水供給とろ過を自動的に再開。
このARSを、貯留槽の出口側、冷却水槽への供給配管の手前に設置することで、冷却水の自動前処理が可能になり、配管内への異物の流入を抑えられるだけでなく、頻繁に行っていた配管清掃の回数も減り、維持管理の負担軽減にもつながります。