技術情報

[事例]自動車工場シャワーテスト|逆洗式オートストレーナーで循環水を自動ろ過しメンテナンス作業負荷を軽減

この事例で使われている
ソリューション・製品

導入の決め手

シャワーテスト用循環水から異物を自動で除去し、フィルター清掃などのメンテナンスを大幅に削減できる製品を提案できたこと。

お客様の課題

ある自動車工場では、シャワーテストにおける循環水の処理に課題を抱えていました。
シャワーテストとは、人工的に降雨を再現し、自動車のボディやドア、窓、トランクから水が侵入しないかを確認する検査で、出荷前の最終工程として水密性・気密性を保証する重要な役割を担っています。


シャワーテストの様子

テストに使用した水は地下水槽に一時的に貯め、循環させて再利用しています。


シャワーテストに使用した水を地下水槽に一時貯水

ところがこの水には、シャワーテスト以前の製造工程で発生した異物が混入していました。たとえば、車体組み立てや表面検査で作業員が着用する軍手から出る毛羽、溶接時のスパッタ、塗料やシーラーのカスなどです。


毛羽は車体組み立てや表面検査時に着用する軍手から発生

こうした異物が循環水とともにラインを巡ることでシャワーノズルの目詰まりを招き、さらに地下水槽のフィルターにに堆積。清掃作業の頻度が増えて現場の大きな負担となっていました。深刻な場合には、わずか4時間に1回のペースで地下に潜り、清掃を行わなければならないほどだったそうです。


4時間に1回のペースで地下に潜り、清掃を行わなければならない場合も

いけうちからのご提案

ご相談を受けた当社は、自動逆洗機能を備えたろ過装置「ARS(逆洗式オートストレーナー)」の導入をご提案しました。循環水槽の手前に設置することで異物を効率よく除去でき、フィルター清掃の手間や回数を大幅に削減できます。


左:ARS-1000の外観イラスト|右:稼働中のデモ機
※実機はステンレス製のため、内部構造は外側からは見えません。

ARSは、ろ過動作中に異物がスクリーンに堆積して差圧が発生すると、それを検知して自動的に逆洗を開始します。高圧のジェット水流がスクリーン内側から異物を吹き飛ばし、差圧が解消されると原水の供給とろ過が復帰。このサイクルを自動で繰り返すことで、安定したろ過性能を維持しながら連続運転を実現します。


左:ろ過動作|右:逆洗動作


左:上から見た逆洗動作|右:スクリーン内側からジェット水流で異物を除去する様子

導入効果

ARSの自動逆洗機能により、フィルター上の異物が常に除去され、循環水を安定して利用できる環境が整いました。その結果、スプレーノズルの目詰まりは大幅に減少。頻繁に行っていたメンテナンス作業の負担も軽減され、現場の作業効率が大きく改善されました。

今日もARSは、自動車工場におけるシャワーテスト工程の安定稼働を力強く支えています。


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