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[事例]ウナテック株式会社さま|局所加湿で静電気抑制、引火予防・火災リスク低減(安全快適な充填環境の実現)

企業情報


ウナテック株式会社様は、エアゾールスプレー(塗料原料、クリーナー、撥水スプレー、防水スプレーなど)の充填・製造を手掛けておられ、高品質な製品づくりに取り組まれています。

この事例で使われている
ソリューション・製品

導入の決め手:実演で納得、裏付けされた提案

  • 提案段階で、実際の加湿器を使ったデモンストレーションを実施し、湿度センサーを用いて湿度分布を確認。最適な加湿器の設置位置と台数をデータに基づいた提案ができたこと。
  • 「ミストで製品が濡れるのでは?」という懸念に対して、実際の噴霧を確認していただいたことで、濡らさずに必要箇所をピンポイントで加湿できることを体感してもらえたこと。

ユーザー様の課題

エアゾールスプレーの充填作業では、可燃性の合成樹脂塗料やガスを扱うため、静電気による引火の危険性を常に伴います。
アースの設置や静電対策服の着用など基本的な対策は実施されていましたが、静電気は目に見えないため、作業者には「見えないリスク」への不安と緊張がありました。
「気づかないうちに引火し、火災・事故につながる可能性を少しでも減らしたい」
その思いから、静電気リスクを根本的に抑えるための新たな対策を求められていました。

加湿し難い環境

静電気の発生を防ぐには、工場内の湿度を適切に保つことが有効です。
しかしお客様の工場では、溶剤やガスを使用しているため、局所排気が多く空気の入れ替わりが頻繁に発生。
その結果、加湿を行っても湿度を維持するのが難しい環境でした。
さらに、防爆エリアとなるため、防爆仕様の加湿システムを検討する必要もありました。

いけうちのご提案

静電気を発生させたくない箇所を重点的に加湿することを最優先とし、充填工程周辺への局所加湿を提案。
各加湿器にはバルブを設け、手元で簡単にオン・オフができる設計とすることで、必要な時に必要な分だけ稼働できる仕組みを構築しました。
採用いただいたのは、純水をコンプレッサーエアーで微細な霧として噴霧するドライフォグ加湿システム「AirAKI(エアラキ)」。
この方式は電気ヒーターなどを使用しないため、防爆エリアでも安全に運用できます。

導入効果

導入後は、工場内の加湿環境が安定し、静電気による火災リスクを軽減でき、作業者が「見えないリスク」に怯えることなく、安心して作業できる環境が整いました。
また当初は冬季の乾燥時期に加湿をする目的でご使用いただいていましたが、AirAKIの特徴である気化冷却効果により加湿と同時に温度が下がることを利用して、夏の暑さ対策にもご使用いただいており、2~3℃温度が下がっているように感じられるとのことです。

よりよい環境を目指して

お客様の地域は水道水にミネラル分が多く、水をそのまま噴霧するとシリカなどの不純物が飛散したり、ノズル詰まりの原因になる可能性がありました。
そのため、逆浸透膜純水器とイオン交換樹脂純水器を導入。クリーンな純水を使用することで、導入から1年経過してもノズル詰まりや汚れの発生はなく、快適に稼働しています。
さらにこの純水器は加湿用途だけでなく、製造工程(スプレー原液の希釈)にも活用されており、これまで購入していた純水費用の削減にもつながっています。

コア業務に集中できる環境づくり

システム導入と同時に、メンテナンス契約「まかせっ霧」を締結。
この契約では年1回の定期点検・部品交換などを弊社担当員が代行するため、お客様自身による日常メンテナンスの手間を大幅に削減します。
結果として、お客様は設備管理の負担から解放され、本来の製造業務に集中できる環境を実現されています。

導入効果まとめ

  • 静電気による火災リスクの軽減
  • 作業者の安心・安全性向上
  • 夏季の暑さ対策(体感温度2~3℃低下)
  • 純水使用による設備の長寿命化
  • 純水購入コストの削減
  • メンテナンス負担の軽減

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