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[事例]冷間圧延工程|酸洗ライン後の水切り:短尺エアーノズルへの切り替えで破損リスク激減
この事例で使われている
ソリューション・製品
免震ゴムは、建物や橋梁などの免震構造に使用され、地震の揺れを効果的に吸収・低減する役割を果たす建材です。
円盤状のゴムとステンレス鋼板を交互に積層し、外周を被覆ゴムで覆った構造にすることで、水平方向の変形性能を高めつつ、鉛直方向には十分な支持力を発揮します。
これにより、地震時の衝撃が緩和され、建物や設備へのダメージが軽減されます。

積層前のステンレス鋼板には、あらかじめショットブラスト処理が施されます。
ショットブラストとは、鋼板の表面に研磨材を吹き付けて微細な凹凸を作ることで、ゴムとの密着性を高める前処理加工です。

ある免震ゴム工場様では、ショットブラスト処理を終え、ローラーコンベアで搬送される鋼板の表面に残ったショット材(研磨剤)のカスを、手作業によるエアーブローで取り除いておられました。
しかし、エアーブローによってショットカスが床のあちこちに飛び散り、清掃作業の負担が大きいという問題は解決されずにいました。
そこで、手作業のエアーブローに代わる効率的な除去方法を模索し、当社にご相談をいただいたのです。
当社は、スリット形状の噴口から薄い膜状のエアーを噴射するスリットエアーノズルを提案しました。

エアーナイフ、またはスリットノズルとも呼ばれるこのタイプのノズルを使用すれば、吹き飛ばすのではなく、鋼板表面をサーッと掃くようにしてショットカスを効果的に除去できます。
ラインをまたぐ形でノズルを設置し、左右いずれかの方向に振り角をつけることで、ショットカスを片側へ掃き寄せ、一定箇所に集めて落とすことが可能になります。

ライン幅方向に設置、左方向に振り角を付けて