[事例]免震ゴム製造|エアーナイフ(スリットエアーノズル)によるショット材残りの効率的な除去
[事例]トイレットペーパー製造|ブロワー対応スリットエアーノズルでエンボス加工ロールの紙粉を吹き飛ばす


この事例で使われている
ソリューション・製品
導入の決め手
豊富なラインアップから、コンプレッサーエアー対応タイプではなく、ブロワーエアーで使用できるスリットノズル(エアーナイフ)を選定できた点。
お客様の課題
本事例では、トイレットペーパー製造工場のエンボス加工工程での課題と、その解決への取り組みをご紹介します。
ジャンボロール(加工前の大きな原反)
エンボス模様
トイレットペーパーは、ジャンボロール(加工前の大きな原反)を小巻ロールに巻き取り、家庭用サイズにカットする工程を経て、最終的に製品として完成します。その小巻ロールに巻き取る際、柔らかな質感をもたせるためのエンボス加工が行われています。
巻き取りロールとエンボス加工の仕組み
左のイラストは、ジャンボロールから紙シートを引き出し、エンボス加工を経て巻取りロールに送る工程の概要です。右のイラストは、上側のゴムロールでシートを下側のエンボスロールに押し付け、凹凸模様を転写するエンボス加工の仕組みを示しています。
ところが、このエンボスロールの凹部には紙粉が付着しやすく、ペーパーへ転写するエンボス模様が乱れて仕上げ品質にばらつきが生じていました。さらに、紙粉を除去するために頻繁な清掃が必要となり、メンテナンスの手間やコスト、生産効率の低下といった課題を招いていたのです。
こうした背景から、紙・パルプ製造ライン向けに多数のノズル製品を納入してきた当社に、改善策のご相談をいただきました。
いけうちからのご提案
当社はまず、エンボスロールに付着した紙粉を効率的に除去する方法として、エアブローの活用をご提案しました。おすすめしたのは「エアーナイフ」とも呼ばれるスリットノズルで、ライン幅全体に均一な膜状のエアーを噴射できる構造です。これにより、ロール凹部に入り込んだ紙粉まで効果的に吹き飛ばすことが可能になります。
しかし、お客様からは「コンプレッサーエアーはランニングコストが高く、できるだけ使用を避けたい」とのご要望がありました。
そこで当社は、豊富なラインアップの中からブロワーで駆動できるスリットノズル「SLNB」を選定し、その駆動源となるルーツブロワーを一緒に提案。これで、紙粉を効率よく除去できる機器構成の完成です。
左:ブロワーエアー駆動式スリットノズル「SLNB」|右:SLNBを駆動させるルーツブロワー
テスト用デモ機を貸し出して実機テストを行った結果、紙粉の除去性能・使いやすさともに高く評価されました。
導入効果
ラインに取り付けたまま、紙粉が溜まったタイミングでスイッチを入れるだけで簡単にブローでき、清掃作業の手間を大幅に軽減できます。
下側のエンボスロールに付着した紙粉を、SLNBがブロワエアーで吹き飛ばす
霧のいけうちのノズル製品は今日も、製紙工場の高品質製品の製造工程と効率的な物づくりを支え続けています。