技術情報

[事例]冷延鋼板表面処理工程|簡単脱着扇形スプレーノズルによるメンテナンス負荷軽減と品質安定化

この事例で使われている
ソリューション・製品

導入の決め手

ノズル部だけを脱着でき、メンテナンスの負荷を大幅に軽減できる製品であったこと。

冷延鋼板の表面処理と扇形スプレーノズル

冷延鋼板の表面処理――酸洗・アルカリ脱脂・リンスなどの工程には、扇形スプレーノズル(フラットスプレー)の使用が欠かせません。移動するワークに対して、一個で広い面積をカバーできるためです。


ステンレス製扇形スプレーノズル

しかし、冷延鋼板の幅は約2メートルに及ぶため、実際には複数のノズルをヘッダーに取り付けて使用します。その際、ノズルは幅方向に水平ではなくひねり角度を与えて配置し、扇形スプレーパターンの両端を隣接するパターンと重ね合わせることで、幅全体にわたり均一なスプレー分布を形成します。


ひねり角度を付けてヘッダーに取り付けされた扇形ノズル

お客様の課題

表面処理工程では多数の扇形スプレーノズルが使用されており、その性能は鋼板品質を大きく左右します。
ところが、リンスなど洗浄に使用される水は循環水であるため、不純物や異物が混入しやすく、ノズル内部で目詰まりが頻発していました。

定期修理(定修)時にはヘッダーごと取り外し、詰まったノズルを外して清掃・交換。その後は再びひねり角度を調整しながら取り付けする必要があり、メンテナンスに手間も時間もかかり、現場にとって大きな負担となっていました。

いけうちからのご提案

当社がご紹介したのは、量産を開始したばかりのステンレス製扇形ノズル 「INVV-SS」 です。
この新製品は、配管に取り付けるアダプター部と、スプレーパターンを形成するノズル部から構成されており、アダプター部を残したままノズル部だけを脱着できる画期的な仕組みを採用しています。

そのため、メンテナンス時にヘッダーからノズル全体を外す必要はありません。目詰まりした箇所のノズル部だけを交換すればよく、あるいはすべてを交換しておいてから、落ち着いた場所で取り外したものを清掃し、予備ノズルとして持っておくことも可能になります。いずれの場合もアダプターのひねり角度を再調整する手間は不要。現場のメンテナンス負荷を大幅に軽減します。
さらに、ローレット加工を施したツバ付き構造により、簡単に脱着できるのも特長です。


左:アダプター部+ノズル部|右:アダプタを配管に残したままノズル部のみを脱着可能

説明を受けたお客様は「これならメンテナンスの手間が一気に減りそうだ」と納得。確かな効果を実感し、すぐに導入を決断されました。

導入効果

「INVV-SS」の導入により、定修時にヘッダーを丸ごと取り外す必要がなくなり、ノズル部だけの交換で対応可能となりました。これにより作業時間は大幅に短縮され、メンテナンスにかかる人員・コストも削減。さらに、ひねり角度を再調整する手間が不要となったことで、現場の負担は大きく軽減されました。

霧のいけうちのスプレーノズルは、今日も安定した鋼板の表面処理工程を支え、高品質なものづくりに貢献しています。

解説動画

姉妹品

ノズル清掃機構内蔵スプレーヘッダーBRASIKAN(ブラシカン)


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