[インタビュー]夢前夢工房(イチゴ)|栽培ハウスの冷房と散布自動化で収穫延長と食味向上、売上30%増を達成
[インタビュー]ジュン・サンベリーファーム(イチゴ)|菌類散布自動化で無農薬栽培を効率化、作業時間220時間削減


ユーザー紹介
紅ほっぺが大好きすぎて、紅ほっぺ専門農家になるため脱サラし、関西から静岡まで移住された藤尾様。おいしくて安全ないちごを届けるために、無農薬栽培の第一人者としてご活躍されています。
導入事例インタビュー|代表 藤尾 純様
「安全な菌の噴霧と加湿管理をしっかり行う。そうすることでハウス内の生育環境を整えます。」
この事例で使われている
ソリューション・製品
無農薬のいちご作り
少々特殊ですが、私たちは農薬のかわりに自家製の液を散布しています。この液は人やいちごに無害な、バチルス菌や乳酸菌、イースト菌などの「いい菌」を配合して作ります。葉や作物にその液をコーティングすることで、うどんこ病や灰色かび病といった病害菌の侵入を防げます。農薬を使わずいちごを守るためにどうすればいいか考え、この方法を採りました。
過酷な手散布作業
いちごは展開葉が週1回のペースで出てくるので、そのたびに液散布しないといけない。25aのハウスを週6時間、分厚い作業着で散布作業するのがとにかく大変。
ただでさえ暑いハウスの中で、サウナスーツみたいな作業着でやるんだから、春ごろは地獄ですよ。蒸した状態での作業なので、汗をいっぱいかいて2kg痩せてるなんてこともしょっちゅう。妻やスタッフの「もう限界」の声を受け、ミスト装置を導入することにしました。
いけうちにクレーム!?
決意して購入したミスト装置ですが、はじめこそいいものの、だんだん目詰まりがひどくなってきて使い物にならなくなってしまって。
そんな折、農業用資材の展示会にて偶然いけうちのCoolPescon®を発見。あとで勘違いだったと気づいたのですが、その時はブースに駆け寄って「おたくの機械がまったく霧にならなくて困っている!」とクレーム。後日営業さんが訪問してくれて、まったくの他社製品だということが分かりました(笑)。早速デモ機を借りて、1カ月間目詰まりなどが出ないか実験してみることに。
見違えた作業環境
実験結果はまったく問題なし。今までの霧との違いにただただ圧倒されました。いけうちの霧と比べると、他社の霧はボタ落ちの水滴ではないかと思うくらいの違いがあります。
そしてなにより、ハウス内に立ち込める真っ白な霧を見て、思わず胸が熱くなりました。実は理想だったんですよ、こうしてハウス内を霧で充満させること。すぐに導入を決めました。
導入後もまったく問題なく使えています。労力面でかなり楽になりました。単純計算して、栽培期間9カ月(約37週)の間に週6時間の作業だったので、年間約220時間の作業時間削減になってます。完全に手散布作業が無くなったわけではないのですが、たまに病害虫が出た時にやるといった感じで、作業時間の大幅削減が叶いました。
ハウスの中に生態系を作る
私たちのいちご作りに大切なことが2つあります。1つは先ほどから述べている「良い菌によるコーティング」。もう一つは「湿度管理」です。
実は、湿度管理によって病害菌や病害虫の発生しにくくなる環境を整えることが可能なんです。ある湿度ラインがあって、それより湿度が上がると病害菌が発生しやすく、またあるラインよりも下がると病害虫が発生しやすくなるということがあります。適正な湿度ラインを保つことでリスクを大きく回避できます。さらにIPM(生物的防除)で利用される益虫も、活発になる湿度条件があるようで、霧によって益虫と害虫のバランス管理までもが可能になっているようです。
「良い菌によるコーティング」と「湿度管理」でハウス内に悪いものを作らないようにする環境づくりが大切。環境を整えることで、ハウスの中に1つの生態系を構築するんですね。そのためにはいけうちの霧が必須で、CoolPescon®はそれを守るための1つの資材というわけです。
そもそも6月の中旬にまだいちごができていることが普通じゃないんですよね。通常いちごって5月の連休ごろには終わっているじゃないですか。それがまだ収穫できているということは、霧によって生育環境が整った証拠と言えるでしょう。
最後に
私も農業用資材の営業をしていたのでわかりますが、CoolPescon®は他のミスト装置よりもやや高価という印象でした。ですがそれを補って余りある効果が得られたので、非常に満足しています。あんなに細かい霧を目の当たりにしてしまうと、もう他の霧には戻れないですね。CoolPescon®の可能性はまだまだ感じているので、これからも期待しています。